2026年8月31日,Chromeウェブストア上でManifest V2拡張機能がすべて削除された。uBlock Originを含む旧仕様の拡張機能は、この日をもってストアから検索もインストールもできなくなった。Googleが2020年12月にManifest V3を正式発表してから約5年8カ月、段階的廃止は最終段階に到達した。
廃止までの時間線
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Manifest V2の段階的廃止は2024年6月に始まった。当時、Manifest V2拡張機能をインストール済みのユーザーが拡張機能管理ページを開くと、「インストールされている一部の拡張機能がまもなくサポートされなくなる」という警告バナーが表示されるようになった。同時に、Manifest V2を使用する「おすすめ」バッジ付き拡張機能はバッジを失った。
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2025年3月にはManifest V2がデフォルトで無効化されたが、ユーザーは設定から再度有効にすることができた。同年7月にはChromeの全チャンネル・全ユーザーに対してManifest V2拡張機能が無効になり、再び有効にする手段も閉ざされた。そして2026年8月31日、残っていたManifest V2拡張機能がChromeウェブストアから一斉に削除された。
削除後も使えるケースと使えないケース
Chrome 138以前にインストールされたManifest V2拡張機能は、削除後も引き続き使用できる。ただし更新を受け取ることはできず、一度Chromeから削除するとChromeウェブストアから再インストールすることはできない。影響はChromeブラウザだけにとどまらない。Chromiumベースのブラウザでも、たとえそのブラウザがManifest V2を引き続きサポートしていても、ChromeウェブストアからManifest V2拡張機能を検索・インストールすることはできなくなる。
Manifest V3で何が変わったか
Manifest V3では、拡張機能がネットワークリクエスト内の全データを評価し、リクエストを許可するかブロックするかをChromeに指示できるwebRequestAPIが廃止された。拡張機能のソースコードをリモートでホストすることも禁止され、常時リソースを消費するバックグラウンドページから必要に応じて起動するサービスワーカーへの移行が求められた。API全般が宣言的なモデルへ移行し、拡張機能が扱えるユーザーデータも制限された。
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Googleはこれらの変更について、ユーザープライバシーやセキュリティの保護、パフォーマンス改善に向けた取り組みだと主張している。一方で、拡張機能とウェブサイト間のデータのやり取りや、開発者が拡張機能に持たせられる柔軟性が低下するため、結果として拡張機能のパフォーマンスが大幅に制限されるという批判もある。
広告ブロッカーへの打撃とBraveの対抗策
特に影響を受けるとされているのが広告ブロッカーだ。「Manifest V3は広告やトラッカーをブロックする拡張機能を無効化するためのものではないか」という指摘も出ている。デジタルにおける言論の自由を擁護する非営利団体・電子フロンティア財団(EFF)は、「Manifest V3は詐欺的で脅迫的です」と非難した。
こうした状況を受け、ChromiumベースのBraveブラウザチームは独自の対応を打ち出した。人気の高いManifest V2拡張機能である広告ブロッカーのAdGuard、uBlock Origin、上級ユーザー向けデータ通信管理のuMatrix、NoScriptを独自のバックエンドでホストし、ユーザーがブラウザインストール時に簡単に有効化できるようにすると発表した。
Braveは「可能な限り、そして拡張機能開発者の協力が得られる限り、プライバシー関連のManifest V2拡張機能のサポートを継続します。Braveの独立性のおかげで、Googleによる強制削除によってBrave Shieldsが弱体化することはありません。旧規格の廃止と新規格への移行がどうなろうとも、Braveは拡張モジュールよりも優れた、より安定した保護を提供し続けるでしょう」とアピールしている。
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